2007年09月


09月24日(月) 高麗山

HP『ドキッときのこ』の竹しんじ師匠のお誘いで高麗山へ行く。

天気予報では朝のうちは雨が残ると言う事だったが曇り空だ。
久ぶりのためか、小田原厚木道路の平塚インターで下り損なって、大磯まで行きユーターンとなった。次いで、湘南平の登り口が分からず山の周りを半周もして、現地へ遅刻して到着する。
やっとの思いで師匠と合流、早速準備をして出発する。

彼岸花が赤い色で遠くからでも良く目立つ、残暑が厳しい中でも、彼岸になると奴らはしっかりと花を咲かせるとはなかなかやるもんだ。

ベニタケ属の固体が多数見られた、クロハツ・アイバシロハツ・初めて発生に出会えたヤブレベニタケ等、母はニオイコベニタケのカブトムシの臭いを確認していた。

師匠が階段の蹴上げ部分に多数のコフクロタケを発見。普通のフクロタケを連想していたので初めて見るその小ささに驚いた。
師匠によるとこの場所には例年見られるそうだが、今年はその個体の大きさと数の多さに驚いていた。足元のかわいい袋を見て、あまりの嬉しさにカット数が増えてしまった。

歩道脇の針葉樹の木に、条線がはっきり見える新鮮なヒメカバイロタケが固まって発生していた。

斜面の下の方の倒木にワヒダタケが出ていて、師匠はすぐに当種だと判ったようだ。採取すると子実層托が同心円に並ぶ様子はウズタケと当種だけだと教えていただいた。ルーペで観察して納得、ウズタケは以前に採取した事があったからだ。

歩道脇に茶色い固体があり、師匠は覗き込んでオキナタケ科だと言う。、にわかには信じられなかったが採取してみると見慣れたツバがあり、掘り出すと地中の枯れた木の根から発生していてやっと納得した。しかしカサ直径が10mm程の大きさだ。

土手の斜面に見たことも無い固体がある。これも師匠は一発でヒメシロウラベニタケだという。新菌類図鑑にあるということだったので、帰ってきて確認すると確かにあった。ヒダが赤いイッポンシメジ属の固体だと納得できた。

岩から発生している真っ白な小さな固体は、ヒメシロチチタケだ。これでチチタケ属だというから驚きだ。

通称テングタケ通りで、老菌となったハイカグラテングタケを発見したが、しおれかかっていて撮影対象とはならなかった。足はしっかりしていて、粉を被った様子で当種だとすぐに判った。
タマゴタケをはじめテングタケ科の固体に多数会えた、しかしこの時期にテングタケ科・ベニタケ科の固体とは季節がどうにかなっているとしか思えない。

今日の目的だったルリハツタケの発生は見られなかった。発生場所を教わり許可を頂いたので、次回の散策のお楽しみと言う事にした。

気が付けば、昼食を挟んで朝9:00より午後4:00までずっと歩き続けとなっていた。あまりの楽しさに、師匠には随分とご迷惑を掛けててしまった。
帰ろうと駐車場近くまで来ると、ポツポツと降り出した。
なんとラッキーなことか、それから多少の降りとなった。

とても楽しい一日だった。

09月22日(土) 滝沢林道

「雲の上のキノコの会」会長コメツガさんよりスバルラインへのご招待があったのだがどうしても滝沢林道の事が気になりそちらへ行く事とした。

ナラタケが出始めたと言う事で今日は食菌'sに徹して写真撮影は二の次で食菌探しをすることにした。

一般の人は一気に五合目まで上り其処からキノコを探しながら下ってくると言うコースをたどるらしい。しかしこの異常気象なので高度はあまり関係ないだろうと思い、四合目より幅50m程の区間を左右にジグザグに探しながら登る事とした。

疲れて気がつくと12時頃となっていた、5時より登り始めて240m程しか登っていないことに気づいた。昼食を食べてナラタケの畑にぶつかり収穫の後に山を下りる事とした。ここでのナラタケはオニナラタケ・ワタゲナラタケ・キツブナラタケが混在していた。

駐車場で地元の採取者に話を聞くと三合目ほどでもアカモミタケがあるといわれ我家のアカモミ畑へ行く、
此処ではアカモミタケはニ個しか発見できなかったのだがハナイグチ・タマゴタケ等が発生し始めた所だった。収穫に勤しんだのは言うまでもない。

写真を撮ったのはアイシメジカベンタケカラマツベニハナイグチナラタケハナガサタケ等のみだった。

最終的に帰りの途についたのは午後五時となってしまった。12時間の長丁場の採取となっていた。

食菌のほとんどは知人へお土産となり我家へはヤマイグチのみとなっていた。食菌ばかり探しているのは自分で食べる為でもあるが、知人のリクエストに答えるという仕事も含まれているのだ。


09月17日(月) 八菅いこいの森

連日の富士山詣で少し疲れが溜まっていたので、近場の里山でお茶を濁す事とした。

駐車場に着くと残暑の為、まだむっとする暑さだ。しかし植物は秋の様相でアキアカネやミヤマサナエが見られた。

駐車場の土手にキツネタケが沢山出ている。あまり興味が無いのでやり過ごすとニオイワチチタケの散生が目に入る。同時に母がカレー臭がすると騒いでいる、それはそうだろうと笑ってしまう。

ニオイコベニタケがコケの中から頭を出している、その横にアセタケ属の固体が一本出ていた。緑の苔とのコントラストか良い。

シロソウメンタケが目に入ったので撮影していると、すぐ横に同じ様な形をして黄色バージョンのキンソウメンタケもあるではないか。断面が円形なので当種で良いと思う。
ツクツクボウシタケだと思って写真は撮って見たが、帰って写真を見たらちょっと様子が違う。サナギタケの仲間だと思うのだが、掘り出すのを忘れてしまったので其処までだ。

コウジタケと、ここで毎年見られるシワチャヤマイグチに似たイグチがあった。この茶色でビロード状で皴のある固体は、柄の感じが当種とは違い、別物だろう。

もう一つも不明イグチで柄に特徴がある、棒のように硬く赤地に黒いササクレがあり、頭がビロード状でしわまである、何とも判らない。

これも不明菌だが最初イグチ科の固体だと思ったのだが覗き込むとヒダが垂生しているではないか。やはりどこへ行くか皆目分らない。

極小のイグチはカサ直径が10mm程で、管孔も完成されていない状態だ、どのような成菌になるのかこの状態では判らない。

今頃ニガイグチモドキが岩の割れ目より出ていて驚いたが、そのほかにも色んな場所で発生していた。

階段の途中で極小菌を見つけた。、真っ白でカサの頂部のみに赤が入っていて、直径が5mm程でヒダが白・ツバがない、というのではもうどこの何者か全然判らない。しかし配色は抜群だ。

斜面にキイロイグチの一団があった。まだヒダが開かずキホコリタケのような格好をしている。緑色を含んだ黄色なのですぐに当種だと判る。

ハナガサイグチも数箇所で発生していた。こいつは独特の橙黄色で、遠くからでもすぐに判る。まだ幼菌で撮影対象にはもってこいだ。

いたるところの切り株でキクバナイグチが見られた。以前に食べた事があったのだが。再度調理法を変えて食べたいと言う長女の要望に答えて、少しだけゲットして帰る事とした。

倒木より樹皮を割ってホコリタケが発生している。普通のホコリタケのように見えるのだが樹上性ということでタヌキノチャブクロと言う事にした。

ヒダが垂生していて管孔 が薄いイグチは、ニセアシベニイグチでよいと言う事とした。

コガネヤマドリアカヤマドリは再度発生し始めたらしく、食べごろサイズがあちこちで見られた。アカヤマドリはカサ直径が28cmと言うつわものまであった。

ひと月以上も前に大発生したウラベニイグチの仲間の固体も、再度発生していた。カサがビロード状で茶色が濃く、赤黒くも見えるのだ。アメリカウラベニイロガワリやイロガワリとも違うように思えて仕方が無い。

頭を見た限り何も変哲も無い固体だったが、採取してびっくり、全然別物だった。イグチ科の固体かと思ったのだが、ヒダで極めて密で垂生している。見た目はアシナガヌメリに似ているのだが、あたりに多数散生しているのと足にヌメリが無いので別物だろう。

今日のメインイベントはアカチャツエタケの群生が見られたことだ。松の倒木が集積されていて、そのほとんどが腐食で原形を一部しかとどめていない状態の場所だ。今年の春先に一本だけ固体を確認できた場所で、今日は群生しているではないか。撮影後一部を掘り出すと足が先で細まり長く伸びている。これだけで今日は大満足だ。

白色のテングタケ属の固体も沢山見られた、同一種だと思ったらフクロツルタケもあった。

尾根沿いの道でナラタケモドキを発見する。大きな発生ではなかったが、食用に持ち帰ったのは言うまでもない。通常のナラタケほどダシは出ないものの、今年初である。

タマゴタケの老菌があったので辺りを探すと、傍に新鮮な個体が一本だけ見られた。

ヒメカバイロタケも梅雨時に見られたのだが、松の切り株で色んな所で見られた。再度発生し始めたらしい。

ブドウニガイグチナカグロモリノカサ近縁種等が見られ、まるで2ヶ月ほど時期がバックしたようだった。


09月16日(日)横浜こども自然公園

今日は「神奈川キノコの会」のこども自然公園の鑑定会の日だ、早めに着いたので
準備をして公園に入ると早速キノコが目に入る。

写真を撮っていると次々と撮影対象が目に飛び込んでくる、撮影が忙しくて集合場所に行き着かない。気がつくととっくに集合時間を過ぎていた、仕方なく集合せずに写真撮影に勤しむこととした。

夏のキノコのコテングタケモドキがあった。この時期にこの固体とはまるで2ヶ月以上時間がバックしたようだ。

今日はキツネノカラカサタケ属の固体とイグチ科・ハラタケ属・ホウライタケ属の固体が特に多く見られた。

イグチ科の固体はキッコウアワタケコウジタケイロガワリ・オオミノクロアワタケ等数種見られた。

キツネノカラカサタケ属はアカキツネガサトゲカラカサタケナカグロキツネノカラカサタケヌメリカラカサタケ・ミイノヒガサタケ。・キヒダカラカサタケその他沢山の種類が見られた。

ハラタケ属の固体はナカグロモリノカサをはじめ○○モリノカサと言う固体が数種類あった。

ホウライタケ属はシロシバフタケオオホウライタケ・カレバキツネタケ等他数種見られた。

落ち枝にヒメカバイロタケハナビラニカワタケが見られた。ヒメカバイロタケが一度発生したのだが、また発生が始まったようだ。

黄色い不明菌はヒダが垂生している、カサもひだも緑っぽい黄色でオリーブサカヅキタケのようだがカサが違う、不明菌だ。

赤い不明菌はサクラタケのような感じだがカサも足も違う固体だ、赤の色が違い別物だ。

ナヨタケ属,spは落ち枝より発生していて撮影対象としては絶好の固体だ。

今日の鑑定会はきのこのあまりの数の多さに、16時過ぎまで長引いてしまった上に、不明菌も多く、炎天下にかなりハードなものとなった。

09月15日(土)富士山スバルライン

今日は「雲の上のきのこの会」の行事の一つでキノコ鍋を作る日だ。

スバルラインは午前三時まで閉鎖されている。仕方ないのでゲート前で仮眠をとる。
オープンと同時に集合場所の5合目へ急ぐ、少しづつ空が白み始めてきたので準備をして外へ出ると、早々と会長のコメツガ氏も到着して事前調査に山へ入るところだった。我家も早速山に入って行った。

やはり何も無い、雑キノコも見当たらない。五合目の日の出前の気温が、14℃もあった、この気温では無理からぬ事だ。

集合時間になったので駐車場へ戻ると、皆集合していた。本日は27名の大集団。そこに会長よりマツタケゲットの電話が入った。さすが会長 皆羨望を込めて自分のことのように喜んでいる。
収穫物は巨大な固体だった。

まだ雨は降っていない無いものの綺麗な虹がかかっていて次第にこちらへ雨脚が近づいていた。
先ほど入った林の中は諦め、道路に面した小さい樅の回りに入ることにした。4人で探すとシロヌメリイグチ・アミハナイグチ・ハナイグチの幼菌があった。この時期にシロヌメリイグチとはひと月も発生が遅れているかのようだ。

やがて雨が降り出したが、再度集合して移動して採取する事とした。
この頃は本降りとなっていたが、一人を残して誰一人ひるむものはいなかった。この一人とは父の事(なんと言う奴だ・・・by母)

その後再度移動してキノコ鍋を始める頃には、雨もひと休みで絶好の鍋日和となった。
少ないとは言っても、それぞれの収穫物を集めると結構な量になり、大きな鍋4個分の鍋には十分な量だ。余った物はお土産と言う事とした。
分担をして鍋作成を開始して、皆で堪能したのは言うまでもない。
ここで会長のマツタケも出てきた。スライスマツタケでもかなりの大きさがあり、皆で堪能、それぞれ満足のコメントを発していた。
来年も開催する事を誓い合って解散となった。

今回はキンチャワンタケと、潜望鏡の形をした高さ2〜3mm程の不明菌を撮影する。この潜望鏡はカサの中にヒダが確認できる奇妙な固体だった、誰?

来週にはもう少しはキノコが見られるのか、気温の低下と湿り気が発生の決め手になるのは言うまでも無い。


09月09日(日)富士山太郎坊鑑定会

今回はきのこの会のお世話役なので、娘達は友達と4人で先に現場へ向かって、私達は御殿場駅まで送迎者の迎えに行き、富士山を見上げると雲がかかっていた。
天気は午後からは崩れると言う事だったが、まだ良い天気だった。
山に入ると先日の台風のせいか、湿度はかなりあった。4週間も北側斜面ばかりに入っていた我家としては、かなり期待できるかもしれないと思った。
 
今回父は『遊々きのこ』のフジタケさんの腰ぎんちゃくで、ご一緒させていただいた。

藪に入ると長女たちから「これは何だ!あれは何だ!」と声が掛かるが、そちらの写真撮影は母担当となった。いちいち父は其処まで戻れないのだ。

キイボガサタケが色んな所で見られた。今まで当種は小型菌だと思っていたのだが、カサ径が50mm以上もあろうかと言う固体も沢山見られた。

クダアカゲシメジはアカゲシメジやカラマツシメジに良く似ているのだが、足が中空なので判別できる。かじって見ると苦味がある、これも特徴の一つかも???

紫色の鮮やかなサクラタケが多数見られた。カサもひだも紫色で足は半透明の紫だ、ヒダの枚数が少ない仮称ソヒダサクラタケより確かにひだの枚数が多いのがわかる。

コンイロイッポンシメジの仲間かと思って撮影した固体は、ススタケということになった。言われてみればカサと足の感じがかなり違うかもしれない。

会員の人がベニイロクチキムシタケを発見したらしく、倒木をほじって宿主を探していた。手付かずの固体を撮影させてもらった。

始めてであった固体の、仮称ミヤマザラミノシメジを教えてもらった。しかし特徴が今一つかめず、次回あっても当種に行き着くか危ないものだ。

次女がミヤマタマゴタケを発見したらしく、撮影しろと遠くから呼んでいる。白いツボから頭を出したばかりで溝線がまだハッキリしていないが、この色とツボの肉厚の質感から当種でよいだろう。鑑定会場へ持っていく頃には、採取されているにもかかわらず随分と背丈が伸びていた。あきれた生命力だ。

ヤマイグチもいたるところで見られた。足の黒い粒点が当種の特徴の一つだ。
我家はいつもこいつの足だけを採取して帰って、味噌汁の具にする。とろりとして歯ごたえもあり中々いけるのだ。色んな所で見たので、鑑定所には大量の固体が集まっっていた。

母が大きな声で叫んでいるので近づくと、見たことも無い物体が地面からニョッキリと頭を出していた。ミヤマツチトリモチとの事で、植物図鑑で見て以来、母が長い間出会いを待っていたものらしい。広葉樹の根に寄生して葉緑素を持たず雌雄異体だそうだ。未だ雄株は発見されていないと言う事なので、これも雌株だ。

午後から鑑定会が終わるまで晴天は続いて、気づくと一家全員真っ赤に日焼けしていた。
その後鑑定会が終わると同時に、雨がポツポツと降り始め「日頃の行いだね(*^.^*)」と言い合いながら、解散となった。


09月02日(日)富士山滝沢林道

前日の夜に自宅を出て、12時頃に4合目に到着するが雨が降っていた、おまけに霧で前が全然見えない。当然駐車場には誰もいない。少し心細く、明日はキノコに会えるか不安だったが仮眠を取ることとした。
途中目が覚めたので、外に出ると綺麗な月と星が出ていたので、意気込んでまた眠りに付いた。

真っ赤な朝日が昇り、富士山頂は赤富士となっていた。周りに数台の仲間の姿があったので、急いで仕度をして頂上目指してに入った。

全く何も無い、ベニタケ科の固体もカビが生えてしまっていた。もっと高度が上がるときっとあると思いつつ先を急いだ。

白いカヤタケ属の固体だと思って手に取ると、落ち枝から発生していた。足元が赤色で管孔 のような模様だ。そこでニオイカワキタケだと判った。臭いをかぐとしっかりアニス臭がして、納得した次第だ。写真の被写界深度が取れていなくて失敗作だが、これしかないので諦める事とした。

色んな場所でホウキタケ科の固体が見られた。食菌のホウキタケをはじめ薄紫の固体・黄色い固体等名前は判らない物が沢山有った。

オオキツネタケの発生が盛りだ。ヒダが垂生していて足元には紫色の菌糸が付いている、固体全体が透明感のある薄赤色で特徴的だ。

キツネタケと同じ様にフサクギタケも真盛りだ。初めて手にとって見たが、全体に白い毛が密生していてヒダが垂生している。足のカサの付け根のところが細まるのが特徴らしい。

コケの中から真っ赤なアカヤマタケが二本出ている、傷つけると黒く変色する。
傍にイッポンシメジ属の固体もある、足元に真っ白な菌糸の糸の塊を付けている。ヒダの色からここへ行くのだろうと勝手に決め込んだ。

今日初めて出会った食菌は、ムラサキアブラシメジモドキだった。カサが粘液で光っていた。しかし今日はこれ一本だけだった。

唐松林の中にチャヒメオニタケがあった。最初はカサの皴で何者か判らなかったが、鏡でツバを確認して当種と判った。カサの周りのフリルが特徴的だ。

カサの赤い不明イグチがあった。管孔 は離生していて肉色っぽい白色だ、足が木のように硬く棒のようだ。これも不明菌だ。

二年前に会ったことのあるムラサキフウセンタケに出会えた。幼菌だが特徴的な紫色ですぐにこいつだと判った。感動でついカット数が増えてしまった。

フウセンタケ科の固体と思われる赤茶色の固体は、全然該当者が無い。カサが乾燥のせいか裂けているが、しっかりとカサの端に風船の糸が残っていた。これも不明菌だ。

谷間の湿度の高い所の落ち枝にニカワハリタケがあった。周りを見ると多数発生している。何ともいえない手触りについつい触ってしまう。食用だが今日は採取しなかった。

真っ赤な色で遠くからでも良く判る固体はウスタケ。、発生し始めで一箇所に数本固まっていて色んな所で見られた。幼菌も特徴的なユーモラスな格好をしている。

今年も山中でガマガエルに出会う。寒いのかじっとしていて動かない。我慢できずに違うポーズをとってもらおうとつついてみたら
、しぶしぶ動き出した。ご苦労様でした。

今日の食菌といえばアンズタケぐらいで、何も無い一日だった。朝5時前から13時まで8時間以上の散策も実りの無いものだった。しかし今週の土曜日も懲りもせず、キノコ鍋を作りたくて山の中を彷徨っていることと思う。


09月01日(土)
八菅山憩いの森

朝から小雨が降っている、きのこの禁断症状で里山の八菅へ行く。晴天続きでやっと雨に恵まれてきっと沢山のきのこに会えるだろうと期待して山に入る。
階段の脇にキヒダタケがあった、あまり状態の良い固体ではないが撮影する。垂生した黄色いヒダが特徴的だ。

立ち木の株元の穴よりキクバナイグチが頭だけを出している。遠くからでもすぐに判る固体だ。カサの周りに何時までも皮膜をつけている。

赤土の土手より白い固体が見える、シロテングタケかと思ったが落ち葉を取り除くと足元に茶色い袋を付けているフクロツルタケだった。

階段に白い棘をまとったテングタケ属の固体があった、足元がかぶら状でシロオニタケの幼菌にしてはかぶらが棘状ではない。ささくれ状でササクレシロオニタケの幼菌のように見える。
あまりの固体の無さに雨の中の硬いキノコがとても綺麗に見えた。成長途中のウチワタケカワラタケだ。

落ちている大きめの枝よりフサヒメホウキタケが見られた。先が琴柱の形となっている。

立派なハラタケ科の個体が少なく、極少菌モードに目を切り替えることとした。谷沿いの通常から湿度の多い所へ移動した。
シロホウライタケは色んな所で見られた、とても小さい落ち枝にびっしりと発生している。
落ち葉の積もった場所にその落ち葉の上に一面にシロコナカブリが付いている。写真の広葉樹の大きさで固体の大きさが推測できる。

落ち枝の上にカサ直径が10mm程の茶色い固体があった。条線が有り足は茶色く半透明だ、白い粉状のものが付着している。ヒダに色があり全くの不明菌だ。

刈り集められて集積された草本類の枝に真っ白に一面にヒトヨタケ属の固体があった。とても小さな固体でほとんどは老菌になって溶けていたが中に成菌と幼菌が混じっていた。幼菌は真っ白な粉を被っていて成菌はキララタケを極小に縮めたようだ、ヒメヒトヨタケだろう。

暑さと乾燥が続いたせいか、立派な固体は見られなかった。台風の一つ二つも来れば様子も変わるかもしれない。
←TOPへ