8月31日(日)
鎌倉中央公園

今日は神奈川キノコの会の鑑定会だ。朝から天気が良い、このところ雨が続いたにもかかわらずあまり個体数はなかった。

松の根元にチチアワタケを発見する、まだ発生したばかりで豆粒ほどの幼菌が沢山見られた。

極小菌を発見する、よく見るとカサの上に粘液が付いている、ナメアシタケ近縁種だった。

イグチ属・ホウライタケ属の個体が数種出ていたが、目新しい収穫は無かった。

例年此処は収穫が少ないのだ。

8月30日(土)
八菅いこいの森

夜間に毎日降り続く雨も、今日は晴れ間が見えたので、急いで八菅へ行った。
しかし坂を登り始めると、ポツリポツリと落ち始めてしまった。

ハラタケ属の個体が多く見られたが、状態が良くなかった。
この雨の中で元気なのはハリガネオチバタケだけで、これは一面に新鮮な状態だった。

先日確認できたムラサキヤマドリタケが、又発生していた。
見つけた頃には結構な降りとなっていたが、どうにか撮影できた。

撮影中、ひと家族が通りかかり、私の撮影している横で色々と話しかけてきた。
撮影が終わると、その家族は撮影し終わった個体を採取してしまった。此処では始めての発生で、珍しいもので来年の種菌としてとってあると説明するが、それでも無視された。

少し腹が立ってきた。しかも最終的にその固体をバラバラにして、撒き散らしてしまった。必死の表情と説明を念仏のように聞き流した家族に、腹立たしいのと悔しさでカリカリしてきた。

その家族は袋の中に色々とキノコを採取していて、食べるとのことだった。
しかしその中を見てビックリ、殆どが白色系のテングタケ属の個体だったからだ。
絶対食べないように注意したが、前回食べてなんともなかったそうで、一向に止める様子が見えない。一応危険性について説明したが、上の空だ!むかっ腹がたったので「勝手にしろ」と言ってしまった。(いつもはそんなことはないのだが)
新聞に載らなければ、食べなかったということだろう。

しかし考えてみればムラサキヤマドリタケは菌根菌だから、来年の発生を楽しみにしよう。

今日は師匠である「ドキッときのこ」の竹さんも此処に居たそうだが、生憎会う事はなかった。
師匠はハイカグラテングタケを探していたが、会えなかったということだった。
先ほどの家族が、数本採取していたのがなんとも皮肉だ。

8月26日(火)
八菅いこいの森

24日は七沢でヤマヒルの猛攻を受けたので、さすがの特攻隊長も当分七沢へは行けそうも無い、ちょうど卵が孵化したのか極小の奴らがどっさりと襲ってくるのだ。

なのでいつもの八菅山に行った。
杉林の中にアカキツネガサが見られた、傘の独特の色とツバが特徴だ。

クロハツモドキが下草の中に沢山見られた。傷つけるとすぐに赤く変色するも、帰りの時点まで赤のままだった。しかしヒダが粗とは言い切れない。

コシロオニタケは斜めに奇妙な格好で発生していた。此処では成菌はあまり見たことが無い、誰かに蹴飛ばされてしまうのかもしれない。

コトヒラシロテングタケはカサを触ってみるとすぐに判る。破片が手にべたっとくっ付くのだ、我流の判定方法だ。引っこ抜かないとツボまのとがりが確認できないのでつい採取してしまう。

ウコンハツはここ一週間ぐらいで、この場所だけで確認できた。幼菌がまだあるのでこれからも発生するのだろう。

シロテングタケは白いぼろきれをまとって、付近に白い粉を散らばしている。あまり綺麗という感じではないがおどろおどろしいのが良い。

カバイロツルタケかと思って近づき、確認すると間違いなくツバがない。
しかし撮影後すぐ横に同じ種類だと思われる固体があり、こいつはしっかりとツバを持っていた。ということはこれはタマゴテングタケモドキということになる。実は未だカバイロツルタケを自分で採取したことがないのだった。

ドクツルタケ近縁種はいたるところで見られた。脚が白色のだんだら模様で、ツバの上面にヒダの縦じま模様が残っていた。

ノウタケが沢山見られた。此処では今年初めてだが、沢山の個体がいっぺんに発生したようだ。オオが付くかは不明だ・・・・(手抜き)

雨が続いたせいでハナオチバタケが色んな所で一面に発生していた、綺麗なので撮影する。

前回確認できた同種と思われるハラタケ科の個体が数箇所で確認できた。これも数週間で見られなくなることが多い。

カサが青紫を帯びた固体があった。撮影後ひっくり返してブドウニガイグチだと分かった。通常もっと色が濃いのだが、あまりの色の薄さに何者か分からなかったのだ。

モリノカレバタケも色んな所で落ち葉の中に顔を出していた。少し色が赤っぽいが当種でよいだろう。

前回見られたヤグラタケが撮影できる大きさに成長していた。今年は全体的に小ぶりのようだがこれからが本番だろう。



8月23日(土)
八菅いこいの森

今日は朝から雨模様で、次女は仕事だし長女はこの雨でギブアップらしい。
しかし雨に溶けない夫婦二人は、颯爽とキノコ支度を始める。

昨日は特急で見た八菅を、今日はじっくりと見ることとした。

いつものクロハツ畑は、今頃一斉に発生が始まっていた。誰かが蹴飛ばしたカサにヤグラタケの発生が見られた、これからが本番らしい。

林の中は夕暮れのように真っ暗だったが、尾根に向かって階段を登り始める。

階段脇の木のうろの中に、アセタケ属らしい三兄弟が頭を出していた。真っ暗で光の当てようが無かったし、兄弟だったので正体は確認しなかった。

黄色いベニタケ属ウコンハツがあった。足もカサと同色でヒダは白色で当種で良いだろう。

今日は色んな所でオオホウライタケが見られれ、ホウライタケ属の特徴の白いマットを落ち葉の下に一面に広げていた。

今日のコテングタゲモドキはツボが袋状で、カサの着色がきついようだ。これだけを見たら別種かと見間違えてしまうほどだ。

別の場所ではコテングタケモドキに似ている固体があった。ツバのつき方はモドキが付かないタイプだが、足元がカブラ状ではないく、全くチンプンカンプンだ。

通路の落ち枝に真っ白な極小菌があり、見なかったことにしようかと思ったが、よく見るととても綺麗なのでつい撮影してしまった。

赤土の地面の中の根よりナラタケモドキが出ていた。まだ幼菌でツバの有無が良く判らず、ルーペで見るが無いようなので当種ということにした。

昨日ハイカグラテングダケの幼菌のあったそばの斜面に、別のハイカグラテングタケの大きな幼菌が二本出ていた。薄暗い上にこの色合いではよく判別できないので、散策路を外れて撮影に傍まで寄っていった。

ハラタケ科の個体が2つあった。一つは一般的な固体もう一種は足に真っ白い毛が生えていてザラエノハラタケに似ているが、少し顔が違うものだった。

遠めにも見慣れた個体はフクロツルタケだった。

8月22日(金)
八菅いこいの森

昼休みで時間が無いから、急いで斜面を登り始める。

アオキの下の落ち葉にアオキオチバタケが見られた。前日の雨でなかなか良いコンデションだ。

盛りは少し過ぎたものの、大きなアカヤマドリが立っていた。いつ見ても立派な姿だ。

キイロイグチは階段脇に多数発生していた。

此処では始めてのコガネハナガサが見られた。埋もれた落ち枝より発生しているらしいがその材は確認できなかった。少し老菌になっているものの、さすがすばらしい配色だ。
来年の発生を楽しみにそのままにしておいた。

コトヒラシロテングタケの幼菌がいた。久々の白色のテングタケ属の個体だ。

シワカラカサタケ属らしい固体があった。足に白い毛が束になって付いている。

下草の中にチチタケ属らしい白い個体が見られ撮影していたら、後から登ってきた人にひとしきりキノコの説明をする羽目になった。ハイイロカラチチタケにしてはカサの色がやけに白い、これも不明菌だ。

階段の踏み代にハイカグラテングタケの幼菌が二本見られた。これもきっと明日には蹴飛ばされてしまう運命だろう。

蛍光色の橙黄色はハナガサイグチは、遠くからでも良く判る。大小二本でなかなか絵になる光景だ。

植栽の中にハラタケ属の小さい固体が見られたが、カサを見ただけできっと不明菌だろうと、それ以上の追求は諦めた。

ボタンイボタケが一面に発生している場所があった。直径30cm近ものなど、多数発生しているのは感動的だ。


8月16日(土)
八菅いこいの森

朝より異常に気温が高い、しかし一昨日に雷雨があったので木陰は湿度が十分だった。

広場を降りて斜面に到着するとカレーの匂いがする、周りを見回すとニオイワチチタケが沢山確認できた。いつも匂いで存在が分かるという特異な固体だ。

階段を登り始めるとキイロイグチが数本固まって発生していた、レモン黄色の独特の色だ。

同じような配色だが傘の色に黒緑色の入るキアミアシイグチも有った、今日は色んな所で沢山の当種を確認できたが此処では前種と当種はあまり沢山見られる個体ではない。

キクバナイグチは幼菌から老菌まで沢山切り株で確認できた、これは数年前より徐々に個体数が増えているように感じる。

ニガイグチモドキは最盛期を過ぎたらしく、個体数はだいぶ減ったようだ。

先週に出始めたハナガサイグチが沢山見られた、当種も個体数はあまり無いのだがやはり今日は最盛期なのかもしれない。これは遠くからでも良く判る個体の一つだ。

ヒメコナカブリツルタケは階段脇に発生していた、誰かに踏まれてしまいわないかと、変な心配をしてしまう。

此処では初めてのムラサキヤマドリタケと出会った。うす汚いカサで「なんだこりゃあ」と近づいてみると見覚えのある紫色の網目模様の足をしていた。少し老菌となっていたが初物と有って撮影する。

今日は不明のイグチが数種あった。茶色いカサでひび割れがあるもの・前種に似るがカサの色が赤っぽい個体・カサが焦げ茶色で毛が密生している個体・カサがワイン赤色でビロード状で管孔が黄色で青変性は無い個体等、種々あったが共通点は皆極小菌だったことでカサの色の変種で同一種なのかもしれない。

例年だと斜面に一面に見られる、真っ白なテングタケ属の個体が見られない、代わって今日はイグチ属オンパレードの日となった。


8月10日(日)
八菅いこいの森

此処の所 いこい森の連発となっている、七沢の蛭ダニ攻撃に負けてしまっているのだ。

公園の中の緑の芝生の中に白いものが沢山見える、近づくとこれがキノコだった。
芝の枯葉や活きている葉にまでこいつはへばりついていた。当然名前は分からない。

緑の苔の中よりニオイコベニタケが二本顔を出していた。

今日も傘に毛のある不明アセタケ属の個体が沢山見られた、これは7/16に確認した個体と同じものだった。

階段の脇に虫食いのイグチ属の固体があった、あまりにも悲惨な姿だったが触ってみるとしっかりした瑞々しい物だった。採取してみると孔口のみが赤く中実で黄色いしっかりした足が特徴だ、やはり名前は分からない。

同じ土手でハナガサイグチミヤマベニイグチがあった。赤と黄色の対照的な配色だ。

切り倒された広葉樹にはっとするような赤紅色の個体が沢山見える、近づくとアケボノオシロイタケだ、普通に沢山見られる個体だがこの色は見逃せないのだ。

8月8日(金)
八菅いこいの森

灼熱の中、広場に車を止め早々に散策を始める。

落ち枝よりウラベニガサが数本発生している。先日まで夕立が時折あったのでその時に発生したのか、既に老菌になった固体も見られた。

ツクツクホウシタケが見えたので、地面に座り込んで撮影をしているとまわりにも小さな個体が沢山有るのに気づいた、落ち葉の影で歩きながらでは見えなかったものだった。

撮影中に横の地面から発生している白い個体を発見する。よく見ると傘の表面に棘状の白い毛が密生している。その上、ヒダが白色と来たら、何者かは全く分からない。傘にぬめりが無いのでヌメリガサ科の個体でもなく、ヒダの先端が鋸歯状となっていてルーペで確認すると黒い粒状に見えた。

階段の間にコガネヤマドリの幼菌が三本固まって発生していた。少し前に発生して休止していた当種が、今日はぼこぼこと沢山確認できた。

倒木よりキクバナイグチが発生していた。独特の傘ですぐに正体が判る個体の一つだ。

斜面の途中に赤い傘が見え、どうせベニタケ属の個体だろうと近づくとミヤマベニイグチだった。足に赤い網目が確認できなかったのでミヤマの付く当種でよいだろう。

頂上付近の階段にコシロオニタケが斜めに発生している。土が付いているがまだ幼菌だ。

今年初めてのミドリニガイグチと出会う。まだ幼菌で傘のビロード状が深緑色がなんとも言えない美しさだ。

先週見られたハイカグラテングタケが今日も発生していた、高さが18cm程の個体で、さほど大きいほうではなかった。

8月3日(日)
新治定期観察

先月より横浜新治市民の森の定期監察会に参加させ頂いている。

猛暑の上にあまり湿度が無い状態なので、少しでも湿度の有りそうな所を散策する。

早速あったのは、地面から発生している花びら状の固体、ボタンイボタケだった。まだ幼菌でオレンジ色が確認できた。

ヤナギマツタケはつばの上に焦げ茶色の胞子を載せていて、すぐに正体がばれてしまう。

腐りかかった切り株にヤケイロタケが見られた。まだ幼菌で色合いが白っぽい個体だった。

遠くから赤い個体が見えた。この色はヒイロタケか当種のアケボノオシロイタケのことが多い。倒木から多数の個体が発生していて、通常は数個の個体がくっ付いているのだが、この個体は珍しく綺麗な環紋様の模様が確認できた。

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2008年8月