8月25日(日)富士スバルライン

今年二度目となる富士山のきのこ狩りだ。「雲の上のきのこの会」の皆さんとスバルライン五合目に7:30に集合する事となっていた。

いつものように1:30に現地に到着すると五合目の駐車場は登山者で満車だ。仕方なく下の駐車場に停めて仮眠をとることとした。
外に出ると満天の星で天の川も星座もくっきりと見える。こんな星空は子供の頃に阿蘇で見た星空以来だ。今度はきのこ目的とは別に家族全員で星を見に来ようと思った。

朝 鑑札を購入して総勢11人で山に入る。乾燥で全く無い、あるものはショウゲンジとアンズタケが少々だ。それでもベニタケ属の固体だけは沢山見られた。

場所を変えて入って見るがやはり何も無い、ミヤマハナゴケが一面に見られ、まるで雪が降ったように見える。ある高度の場所だけに群生していた。

三合目まで下りてきて昼食となった。

どうせ写真撮影の被写体は無いだろうと、カメラを車の中に置いて再度入山する、しかしこんな時に限ってキンチャワンタケツガノマンネンタケがあった、初めて見る固体で撮影機会を逃してしまってとても残念な結果となった。ここで母のコンパクトカメラの出番だ、本日の撮影班は母ということとなった。

例年発生するシロにオオモミタケが一本だけ発生があった。

監視員の弁によると台風が来たあと3日目が良いとのことだ。今日はあまり収穫は無かったが他の仲間の収穫物の写真を撮らせてもらった。

8月19日(日)
八菅いこいの森七沢森林公園
連日の晴天続きできっときのこらしいものはないと覚悟はしていたが、休日はきのこ虫がうずく。八菅へ行く事とし、時間が余ったので七沢森林公園へも足を伸ばす。

アケボノオシロイタケは遠くからでも良く見える。松の倒木に真っ赤な色は撮影意欲をそそる。

落ち枝よりアシグロホウライタケが発生していた。名前の通り足が黒いのが特徴だ。
オオキヌハダトマヤタケは少し乾き始めた土手の赤土より発生していた。頭の条線が綺麗だ。足元を掘り出してふくらみを確認したが無かったので、当種でよいだろう。

キクバナイグチは切り株より発生していた、色んな所で見られたが階段脇の赤土より直に発生している固体も有った、赤土の中に樹木の腐った根でもあるのかもしれない。

コガネヤマドリは最盛期を過ぎ発生量は随分減った、今日が最後になるかもしれない。

シワチャヤマイグチに似た固体があった。管孔は黄色で変色性はない。しかし足が違うので不明菌とした。

ダイダイガサはついつい撮影してしまう。乾燥で少し干からびていたが、個体差が色々有り鮮やかな橙黄色から色抜けの白色まである。形も成長の度合いで色んな形に変わっていくのだ。

松の倒木にツガサルノコシカケがあった。まだ新鮮な状態でカサの上面の地味な色に反して真っ白な管孔 だ、コントラストが対照的だ。

ミドリニガイグチはカサの色と管孔 の独特の乱れた肉色ですぐに判る。さすがにこいつの味見は辞退した。

不明なホウライタケ属の固体が二種類あった、それぞれ落ち葉の上に菌床を広げて発生していた、名前は判らない。

枯れた切り株より発生した不明菌。乾燥にも負けずにきのこらしい固体だ。ヒロヒダタケモドキでもなくウラベニガサ科の固体にしてはヒダに色が無い、やはり不明だ。
次もまた不明菌で落ち枝より発生していて、頭も足も足の長い毛がありまるでかつらをつけたようだ。アセタケ属かと思ったらヒダが真っ白だ、おまけにカサの中央部がへこんでいるのだ。キシメジ科の固体だろう。

チャヒラタケだろうと思って撮影していたが、カサ表面に真っ白な毛の固まりがついている、側生していてヒダは上生している。行く所がなくて当種という事にした。

切り倒した杉の幹の集積した所で土に埋まった材よりピンク色っぽい固体が二本並んで発生していた。ヒダがピンク色でカサが日の光に透けるほどの薄さだ、これも不明菌だ。

キツネノカラカサタケ属らしい固体があった。しかし普通カサの上の鱗片に色んな色が着くはずだがこいつには無い、ツバが有りこれもまた不明菌だ。

ミヤマベニイグチはこの頃色んな所で見られるようになった気がする。

雨を願わずにはいられない陽気が続いているので、是非このあたりで大雨が欲しい。

8月16日(木) 
高麗山

神奈川きのこの会の平塚のきのこ調査に、初めて参加させていただいた。
いつも平日の木曜日が開催日で、参加できずにいたのだが夏休み中というので念願が叶った。

まだ9:00だというのに朝から猛暑日だ。水分を用意して山頂へ向かって出発した。

駐車場で早速の第一号ベッコウタケだ。外見上は元気な桜の根際に発生したばかりなのか新鮮なものだ。健全な樹木でも幹の中に腐れがありそれより発生していて、放っておくと元の木を枯らしてしまうというとのことだ。

やはり生きた広葉樹根際にニレサルノコシカケがあった。硬いきのこは全然の自分にとっては、聞く事がみんな初めてのことのような気がした。前途多難・・・・・

先生の声に振り返ると落ち枝を指されていた。背着部分よりカサの一部が発達し始めたモミジタケだった。

マユハキタケは超老菌で撮影した房が出ていず何者なのかわからない状態だ。

散策路の脇の落ち葉の中にハリガネオチバタケが固まって発生していた。乾燥で干からびてはいるものの新鮮な色を保っていた。持ち帰りヒダの枚数を勘定していただいたら13枚で、当種でよいということとなった。

落ち枝からアミスギタケが発生していてまだ新鮮な状態だった。地獄沢のほうは少しは湿度を保っていて、時期が合えば凄く良い採取地になるだろうと思われた。

帰ってきて平塚博物館で鑑定会と顕微鏡の鑑定の仕方を教えて頂いた。いつもの鑑定会と違ってテレビモニターを見ながら説明をしていただき大変勉強になった。


8月15日(水) 富士山滝沢林道

インターネットで確認したら5合目でもまだ何も無いとのことだったが、ひょっとしたらという甘い期待でいそいそと出かける。いつも通り4合目付近の車止めの駐車場で日の出まで仮眠をする。目覚まし時計と見事な日の出に起こされて、準備万端頂上へ向かってイザ出発する。

やはり何も無い、樹木の無い草地のところは夜露でびっしょりなのだが、林の中はカラカラの状態だ。
きっと何も無いのは高度が足りないせいだと勝手に決め込みせっせと登る。2,420m付近で大きな熊に出くわす。話には聞いていたが初めての遭遇だ。最大級のツキノワグマで、奴の方が先にこちらに気づいたのだろう山頂の方より下ってきたのだが、20m程先で右へ90度逸れてくれたのだ、ラッキーとしか言いようが無い。
第一声は「ありゃあなんだ?」だった。鹿かカモシカかと思ったが色が真っ黒だ、動きもそれとは違っていて皮下脂肪のたるみ具合で波打っているのを確認して熊だと分る。横へ逸れたのが判って更に少し前進して後姿を確認したら、やはり間違いなく熊だった。二人揃って目をそらさないようにして、そのままの格好で後ずさりして逃げる。これはどこかで見たことある格好だと自分でもおかしくなった。
よく考えると今日は鈴をつけるのを忘れていたのと、いつもは沢山の同類の人で一杯の富士山でまだ一人とも遭っていなかったのだった。

下り始めるとアオアシアセタケをすぐに見つける。図鑑でしか見たことの無かったきのこだがすぐにこいつだと判った、新鮮な状態で被写体としては最適な状況だ、採取してみると株立ちした足元が名前の通り青黒い。こうなると色んなきのこが目につき始めた。普通登りの方が発見機会が多いのだが今日は逆で、登りと同じルートで下山しているのに、登りに見えなかったのが不思議だ。

アケボノアワタケを初めて見た。初めて見たのに、見た瞬間に図鑑の通りですぐにこいつの名前が浮かんだ、幼菌と成菌が近くにあったのがラッキーだ。

ドクヤマドリがあったが、どうせ沢山有るだろうとタカを括って写真を撮らなかったら、これ以来見ることは無かった。自分の写真ライブラリーの中にちゃんとした当種の写真が無いのに、捨ててしまった事が悔やまれた。

コケの中にウスフジフウセンタケが固まって発生していた。この手合いには数種類あるのだが当種で良いだろう。

色んな所でツルタケを見た、ほとんどが老菌となっていて頭が倒れかかった物が多かったがその中でやけに立派な固体が固まって発生している。近づくと足の感じが違う そして少し大きい、これはオオツルタケでいいのだろうか?。幼菌も傍にあったがこれだけ単独で見たら中々当種には行き着かないだろう。

キハツタケが数本だけ見られた、傷つけると青緑色に変色するのですぐに判る。食用になるとのことだが、どういう訳だかまだ試した事は無い。

ショウゲンジは不思議なもので2,200m付近だけでポツリポツリと見られた。すでにカサが開ききったものまであったのだが、どういうわけかこの高さ付近だけの発生だったらしくこの上でも下でも見られなかった。

不明イイグチが2種ほどあった、一種はカサの赤がカサ周辺で管孔 まで回り込んで赤く着色している。もう一種はどこかの図鑑で見たことがありそうだったのですぐに同定できると思って採取して来たが、調べた結果不明菌ということになった。

テングタケ属の固体があった、テングタケと思ったがイボが尖っている・・ダマシでもない、ガンタケでもなく結局テングタケ属だということとした。

富士山独特の緑のカワリハツが発生していた。この色のカワリハツは富士山では良く見るのだ。これを見る限りカワリハツの名前は出てこないだろう、ウグイスハツとかヘテロフィラが妥当だろうが、よく見るとカサにどこと無く赤色が帯びているのだ。

巨大な白いものがある、巨大きのこの当たり年でワクワクしつつ採取する、手に取るととても巨大なベニタケ属だ。ヒダが密でクロハツモドキかと思ったら触った部分が見ているうちに赤変するではないか、巨大なニセクロハツだった。

クロハツモドキだと思われる固体も近くで沢山見られた。ヒダが密で傷つけて時間が経過すると黒変する、しかしこいつの黒変の色 は本当の真っ黒で里山で見るものとはちょっと違うかもしれない、ひょっとしたら別種なのかもしれない。

ついでに黒い変形菌も撮影する。シャクジョウソウが色んな所で見られたが一箇所に固まって発生していたのでこれは撮影する事にした。

カイメンタケの幼菌が唐松の切り株より塊で発生していた、幼菌なのでとてもきれいな状態だった。

まだ食用のきのこの発生は先になるのだろう。本来だったらあと200mほど登る予定だったのが悔やまれる。

帰りの林道を歩く頃は日が高くなり道路わきの白い花にアサギマダラの大群に混じってクジャクチョウやツマグロヒョウモン等のヒョウモン類が吸密中だった。


8月5日(日) 
 七沢森林公園

ここの所猛暑が続いている、どうせ里山はカラカラに違いないと思いつつ七沢へ行く。
きのこらしい物はあまり無い、シロオニタケは干からびかけて大小多数見られた。

老菌ではないのだが干からびかかったイボコガネタケが一本だけ頑張って立っていた<
この天気の折中々やるもんだ、独特の黄色でよく目立つ。

谷間の水分が多い所では落ち枝に発生したばかりのイタチタケがあった、久々のいきのいい固体だ。

フクロツルタケは土手の枯れ葉の積もった中から頭を出した固体が数本固まっていた、頭の内皮膜がありただの白いテングタケ属の固体だと思い込んでいた。
枯れ葉を取り除くと足元に茶色いフクロがある。すぐにこいつだと分ったが数本固まって発生してるのは珍しかった。

雨が待ちどうしい。

8月3・4日(金・土) 
  八菅山

2日続けて仕事の後にきのこ探しに行く。段々と暗くなる中で、時間と暑さと蚊と戦いながらの散策となる。

突然家族じゅう夏風邪が蔓延する。長女が持ってきたのだがあまりの体長の悪さに一週間ぶりの道草の更新となった。(記入は8月9日なので``r(^^;))

数年前に発生が見られたアカチャツエタケが久々に発生していた。以前に発生していた松の幹が誰かに蹴飛ばされていて見るも無残な姿になっていて、それ以来見られなくなっていたのだ。今度はすぐ脇の腐蝕が進んだ切り株から発生し始めたらしい。名前の通り足が細長く材の中に伸びている、しかし残念なのは夕暮れでフラッシュ撮影となったことだ。

シロテングタケは至るところで幼菌から成菌まで発生が見られた。頭に外皮膜の残骸を載せていた。

ここでも今年になって数回チチタケの発生が見られたが、個体数はいつも数本だけだ。

落ち葉の積もった斜面に一本と、次の日に全然別の場所で大きなハイカグラテングタケを発見する。一本は虫の餌食となっていて、もう一本は少し老菌となっていてヒダにしみが出ていた。しかし一言で大きい、オオツルタケ程の大きさがあり遠目でも良く見える、背丈が30cm以上もあるものだった。

フクロツルタケは今年初だ。足元の袋の外側が茶色でカサがひび割れていて地肌が白いフェルト状だという特徴どおりだった。

ヤグラタケの3回目発生が見られた。此処では同一場所で何回もの発生が見られるのだ。

階段に不明フウセンタケ科の固体を発見する。足もカサもヒダまで赤紫でカサにはかなり強いヌメリがある。肉を切っても紫色で不明菌だ。

これも紫色の固体だが木の切り株より発生していた。カサもヒダも全て紫とは全種に似ているが全然別種で同じフウセンタケ科だと思われる。

またまた不明菌で黄色いヒダが垂生している所はキヒダタケに良く似ているが、カサの色が違うようだ。

アスレチック広場の赤土の地面より多数のヘビキノコモドキの発生があった。ツバより下が灰色の粒点があり、ツバより上は段だら模様という典型的な配色だ。頭を出したばかりの固体は成菌一緒なので当種だと判るが、この状態で単独に発生したら絶対正体不明となるに違いない。

ブドウニガイグチは一面に発生が見られた。老菌が多かったが見栄えの良いもののみ撮影する。

見慣れないイグチがあった。きのこは発生状況を確認してその場で同定したものは割りと確実に覚えられるが、図鑑を片手に名前を探して同定したものはなかなか覚えられない。これも不明菌だ。

松の木が積み上げられて腐食している中にアカチャツエタケらしい固体が見られた。しかしこいつは足が膨らんでいる、それ以外はそのものだがちょっと不安が残る。

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