11月25日(土)
八菅いこいの森

朝から晴天だ。気温は低いし何も無いかもしれないと思いつつも、きのこ探しへ行く。夕方に用があるため近場の八菅憩いの森にした。

一番奥の池より登る散策道は修理中のため通行止めになっていた。

芝生の広場にまだハタケシメジが残っていた。発生しはじめから随分と期間がある。
苔の中にクローバーが混じって生えている。良く見ると狭い範囲に四葉のクローバーが3本もかたまっている。何か良い事があるのかも?と写真に撮った。

階段の登り口で立ち枯れの小さい木の根元に、何やら見たようなキノコを発見。良く見るとやはりクリタケだ。ここ八菅では初の出会いだ。しかしツバはないはずだが良く見るとそれらしいものがあるのだ???。胞子サイズは6*4ミクロンと当種に該当している。他の該当しそうなモエギタケ類は胞子サイズがもっと大きいはずだ。採取品のヒダはモエギタケらしく黄色い中に黒の胞子の色が見え始めている。
立ち木は細くあと何年発生するかは疑問だが、菌床を傷めないようにゲットする。

この時期にマツオウジがまだ発生していた。大きな老菌まで沢山ある所を見ると、最近まで大発生していたのだろう。しかも白色と黄色の両方のバージョンがある。この色違いはどんな理由なのか不明だが、いつも両方が見られる。

この場所は例年だとキホコリタケの群生が見られるのだが、今年は発生がなかったようだ。小さなホコリタケがあったので撮影する。

先日近所でアカモミタケが見られたのでも、しかしたらと思いつつ探して見る。大きなもみの木の周りを探し、かろうじて3個だけ発見できた。それでもしっかりと新鮮な状態だ。

モミタケを探していると、この時期にしては珍しくアマニタspを発見する。しっかりと写真に収めた。

散策路の脇に一本だけヒトヨタケがあった。午後になっていたが、日陰のためかかろうじて解けずに頑張っていた。

吹いている風は冬を思わせ冷たいが、それでも日が当たるところではその冷たさが心地よい。のんびり散策していると、ミヤマフユイチゴが一面に真っ赤な実をつけていた。いつもの癖で一粒とって口に放り込む。「すっぱいでしょう?」と言う言葉にウンと言うが、その後の言葉で止まってしまった。すっぱいのだがそれでも、甘味のある懐かしい味に子供の頃を思い出したのだ。


11月23日(木)
自宅周辺

天気予報では、今日は雨でとても寒くなるとのことだったので、諦めて朝寝を決め込んでいた。しかし、気になって空模様を見ると、降りそうもない。急いで身支度をして、キノコ探しに近所へ出かけることにした。

塩川滝の通路の切り株で大きなヒラタケの塊に出会う。去年は時期が遅れてすっかり老菌になっていたが、今年は良いタイミングだ。すごい大きさだが、新鮮な状態だったので、しっかりとゲット。

草刈がすんだ土手に、茶色くてカサの条線がきれいな、小さなキノコがあった。よく見ると近くにカサの色が黄色いが、良く似た個体が混生している、同種類なのだろうか。

杉林の中の倒れた杉の幹のニガクリタケが撮影し頃だった。見ると足元にコガネタケの老菌と、茶色いカサのきのこがあった。カサの縁に内皮膜の残りが付いたままで条線もしっかり有る。
例年だとスギエダタケが沢山あるはずなのだが、一本も見当たらない。

沢の中の倒木にエノキタケがあった。2年前に1本だけ発生していた枝で、今年は少し増えている。来年はもっと増えることを期待してしまう。

例年大量にヒラタケが出ていた木は、腐食が進み発生していない。これで終わってしまったのだろうか。

場所を変えて近所の牧場に移動するが、きのこが見当たらない。やっと、シロキクラゲが小枝から出ているのをみつけた。
倒木にツチイチメガサの様なキノコがあり、母は「木から出るツチイチメガサは聞いたことがないよ。でもつばの位置が異常に下にある・・・?」とつぶやいている。木からは発生しないだろう、もしそうならキイチメガサということになる??そんなはずはない。
ナラタケの菌床の上に切った枝が大量に積んである。来年以降のナラタケの原木になるかもと、期待する二人だった。

場所を葉山島に移し、竹やぶの中にコウバイタケ近縁種がまだ残っていたので、胞子の写真を撮るという事で採取する。
キツネノカラカサ属の様な物があったが、帰って検鏡してみると胞子が違う・・・これで行き先まで分らなくなってしまった。
ヒロヒダタケに似たキノコはカサの顔が違う、これも不明菌だ。
もみの木の根元にまた新しいアカモミタケが発生していた。鮮やかな色のベニタケ属キノコまで発生しているとはやはり今年は発生時期がおかしいようだ。

真竹の林の中で枯れ落ちた竹の枝にシロホウライタケ属らしいキノコがある。竹から発生してるとは見たことがない。

話は変わるが、愛川町には三増合戦場跡というところがある。
武田信玄公が、小田原の北条氏との戦いの帰りにこの地を通ったそうだ。戦の帰りだと言う事で、タカを括った地侍が挑み、返り討ちにあった。
その戦いの折に、旗を立てたという旗立松が丘の上にある。そこが以前から私のテリトリーの一つとなっている。余談でした。

久しぶりにこの旗立松に登ったが、ここのところ富士山に行っていないせいか、階段の坂を登るだけで、息を切らせてしまった。少しサボると体力が落ちてしまうようだ。

途中の林にムラサキシメジの老菌があった。フウセンタケモドキだと思って持ち帰ったのだが、調べると当種だとわかった。確かに少しだけ紫色の痕跡はあるが、足の膨らみも小さく、老菌で勘違いしてしまったのだ。老菌の同定は難しい。すぐ傍に地面から発生した白いキノコがあった、ヒダがとても密で垂生している、カヤタケ属かシメジ属かわからない、キノコらしい良い臭いがした。

枯れ枝が積んである中にハチノスタケがあった、色が鮮やかだったので別種だと思ったが、良く見ると裏が網になっていた。

愛川町も紅葉の季節到来だ。
11月19日(日)
七沢森林公園

朝から曇りで、予報は昼頃から雨だというが、今にも冷たいものが落ちてきそうな天気だった。午前中はキノコ探しにいけるだろうと急いで近場の七沢へ行く。

毎年発生していたナメコの原木もボロボロになって、3個だけかろうじて発生していた。
沢の湿り気の多い場所に、ヒイロベニヒダタケが土に埋もれた枝より出ている。斜面なので足場が決まらず、写真を撮っているうちに足が攣りそうになり急いで退散する。
切って積んである杉の丸太にニガクリタケが発生していた。これからの時期こいつとの出会いが増えるだろうと思いつつ撮影する。階段の押さえ木にもカワイイヤツが発生していた。

笹薮の端に鮮やかな小さいものが見える。近づいて見ると大きな固体でも15mm位しかない。ベニナギナタタケ?みたいだ。念のために一部を掘り起こして見るが足元には何も入っていない。このような色のきのこはこの時期は少ないので嬉しい限りだ。

沢の散歩道は橋が壊れているため立ち入り禁止になっていたが、誰かが言っていたのを思い出し「座ればいいんだよな座れば」などと言いつつ入り込む。しっかり横で女房が笑っている、彼女もその事を思い出したのだろう。

結構湿り気はあるがきのこが無い。そろそろツチイチメガサの時期だと思うが、何処にも見当たらない、まだ時期が早いのかもしれない。

斜面に茶色い固体が見えたので下って傍に近寄って見ると、少し老菌になってしまったフウセンタケが一面に散生している。数本だけ幼菌も残っていて、足を見るとしっかりとくもの巣が残っていた。しかし残念ながら同定はできない。
写真撮影した跡を見ると、結構斜面を荒らしてしまっっていた。鹿がそこらじゅう掘り返しているのとあまり変わらない状態で、文句を言える立場じゃないかな・・・ ごめんなさい。

コナラの林の土手の端に紫色の固体が頭を出していた。カサを見てムラサキシメジの幼菌だろうと思いつつ写真を撮って、下から覗き込むとヒダの様子がだいぶ違うのに気付き慌てて採取して見る。ヒダがやや疎で、イッポンシメジ科のように赤くなく、足も紫色だ。胞子紋は白色で胞子サイズは6ミクロンの円形に近い楕円で、これもまた不明菌だ。

階段に茶色のキノコがあった。あしに白い毛が有り、カサに条線が有る。モミウラモドキ?みたいだと思いつつ写真を撮ったが、足のよじれが無いので別種だろう。

地面に座り込み例の状況で写真を撮っていると、散歩中の人が何をしているのかと聞いてくる。この頃は変態?である事を自覚しつつあるので、少しも気にならなくなった。胡散臭そうに遠回りをする人、食べられますか?と聞く人、結構キノコについて詳しくて逆に教わるほどの人等、色んな人がいて面白い。

この時期なのに桜が花を付けていた。植物に疎い私は、きっと狂い咲きをしたのだろうと思い写真を撮っていると、公園関係の方が「この桜が『10月桜』だ」と教えてくれた。狂い咲きなどと言わないで良かった。

11月16日(木)
葉山島

昼休みを使って、12日に確認しておいたシロケシメジモドキの菌床を見に行く。
菌床は消えていないものの、残念ながら勢いが衰えていた。今年はこのまま子実体を発生する事はなさそうだが、来年には期待できそうで楽しみだ。

ここでは例年アカモミタケが発生するのだが、今年はまだ見られなかった。しかし今日、新鮮な状態で1本だけ発生していた。
いつもカサがとても汚いので、ピンセット・ハケ等で化粧してやろうと思うのだが、結局この程度となってしまう。下から覗き込むと、足にあばたがしっかりある。乳は赤で変色しないのも特徴の一つだ。

この時期には珍しいフジウスタケが、1本だけケヤキの木の根本にあった。このような低地では、今まで出会ったことが無かったので一段と驚いた。

湿度の多い谷間の苔の中に、真っ赤に近いような固体が数本発生している。きのこの少ない時期に、写真撮影を楽しくさせてくれるきれいな色だ。近づいて正体を見てやろうと確認する。足が半透明で白色の細かな毛があり、ヒダは真っ白でやや疎、図鑑には見当たらないが、この色から勝手にコウバイタケ近縁種ということにした。

すぐ傍の杉の倒木にクロサカズキシメジ近縁種が有った。前回も有ったのだが今日はその倒木ににクヌギタケ近縁種も同居していた。

更に、ササクレヒトヨタケが新鮮な状態で一塊だけあった。一昨年の7月頃に発生していた記憶がある場所だが、去年は発生が見られなかったので、今年も駄目だろうと思っていた。落ち葉でカサが傷ついているものの良い被写体になってくれた。来年もよろしくと言いつつそっと枯葉を覆ってやった。

今日はほとんどのきのこが同定には至らず、近縁種ばかりの一日だった。

今年はキノコの発生時期がおかしく。変な時期に発生したり全く発生しなかったりバラバラだ。
11月12日(日)
伊豆・田代

先週に続き伊豆の熱海に一泊する。昨日は朝から雨が降り続き、キノコ探しが出来なかったので、旅館でゆっくりと温泉に入り過ごした。

今日は朝から良い天気だったので、中伊豆町で途中下車する。そこは野球グラウンドになっているのだが、周りが広葉樹林帯で一部に赤松林があり、キノコが出る条件にぴったりだった。実はシモフリシメジを探していたのだが、キノコらしい姿は全く見当たらない。

散策路脇の松の倒木に、モモイロダクリオキンが発生していた。独特な色と形ですぐそれと判るのだが、近くの倒木に色違いのものも有った。色が抜けてしまった老菌だ。

落ち葉の中にキノコらしいキノコが一本だけ有った。すかさず写真を撮るが名前は判らない、カサに粘性がありヒダは白だ。イッポンシメジ類なら持ち帰った頃には、ヒダが赤くなるだろうと思っていたが、思惑は外れてしまった。胞子は6〜4μの楕円形で色は無色・・・やはり不明菌だ。
倒れたコナラの木にハナビラニカワタケが大きな塊になって数個発生していたが、すでに老菌となっていた。食用になるのだが、これほど古くなると触手は動かない。沼津の漁港に寄り、昼食とお土産を買って帰路に着いた。

帰ってきてから、時間が有ったので近所を里山を歩く。
かさに糸を引くほどのヌメリのあるルスラを見つけるが、名前は判らない。
カサにヌメリがあり条線のある固体が有った。ミイノモミウラモドキかと思ったがヒダが違う。ツバがあればツチイチメガサなのだがツバはない、足に白い絹状のささくれがありこれもまた不明菌だ。

例年シロケシメジモドキが発生する竹林に、今年はまだその発生が見られなかった。昨日の雨と気温の低下のせいなのか、真っ白な菌床が幅50cm位で半径が8m程できれいな円を描いていた。
今年はキノコが異常な発生をしていて未だにルスラがある程だが、ひょっとすると、この時期外れにもかかわらずシロケシメジモドキが2〜3日のうちに発生するかもしれない・・・と勝手に思い込んでいる。
11月4日(土)
伊豆・田代

南伊豆に一泊したので、竹しんじさんのテリトリーである一碧湖を始めて歩いた。
湖を一周散策したが、北向き斜面は湿度も適度にあり色んなキノコに出会えた。
切断された木を積み重ねたところに、シイタケ・エノキタケ・スッポンタケ・キイロニカワタケナヨタケ属のキノコなどが見られた。

焚き火をした様に炭が一面に散らばった所にヤケアトツムタケだろうと思えるキノコが散生していた。
しかし帰ってきて検鏡の結果、胞子サイズが当種とは違うと言う事が判明した。外観上は、カサは粘性・頂部にささくれの毛があり、消失性のツバがある。ツバより下に褐色の毛があり、こいつは始めての出会いだと勘違いして喜んでしまった。残念ながら不明菌になってしまった。
この場所はピーク時には結構いい穴場なのだろう。

帰ってきて自宅近隣を見て回る。早速斜面にキシメジ科のキノコを発見する。カサにぬめりは無くモリノカレバタケ属だと思ったのだが不明だ。

コガネタケは粉を被った状態ではなかったが新鮮だった。
まだハタケシメジが残っていた。周りは老菌になり溶けかかっているのだが一株だけ幼菌だった。今年はハタケシメジに沢山出会えたので、やっと同定できるようになった。

アカモミタケが残っているかもしれないと思い、去年見つけた場所へ行くが発生しなかったのか見つけられなかった。
ムジナタケが数本見られた。固体は小ぶりだったが毛むくじゃらですぐにこいつだと判った。幼菌はくもの巣状のものがしっかりと確認できた。

数本あったクロサカズキシメジspは、先日同定してもらったものと同種だと思われる。
枯れ葉の中にかなり大きなヒロハシデチチタケが在り、真っ白な乳はやはり痺れる辛さだった。
11月2日(木)
田代・七沢

父は久しぶりの夜勤明けでとても眠たい。
しかし日中に時間があるということはキノコ虫がジッとしているはずも無く、近所を徘徊することにした。
まずは切株にイヌセンボンタケがあった。明日には最高の撮影状態になるのだが諦めて撮影する。
キツブナラタケは桜の根本に生えていた。桜自体はまだしっかり生きている木だが、どうやらここで勢力を伸ばしているらしい。この先の桜の運命はどのなるのかとても気になるところだ。
斜面の上の方に鮮やかなキノコが見えるよじ登って見ると斜面から頭を出したコナラの根っこにくっ付いたニクウスバタケだった。足場が悪いので一部拝借する。

倒木に少し老菌になりかけたサガリハリタケがあり撮影する。先日まで幼菌だったので、少しだけ時間を空けすぎたのが敗因だった。

杉林の中でスギエダタケと、胞子を放出し終わったマメザヤタケを発見。

その後七沢に移動して、谷沿いの湿った所を歩いていると、ヤマカガシを発見。
父の「ヤマカガシだっ!」の声に母がすっ飛んできた。我家の写真記録にはまだ登場していなかったので、ちょっとだけ失礼して捕獲させもらい、記念撮影をする。きっとこいつは喰われてしまうんじゃないかとびくびくしていたに違いないと思う。
もちろん可愛そうなのでリリースした。

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